ビットコインとはなにか?基礎から詳しく解説

ビットコインとはなにか?

 

この記事を読まれている皆さんは、少なからずビットコインなどの仮想通貨投資に興味をお持ちの方が多いと思います。

皆さんは、ビットコインに対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?

世間では、「ビットコインに投資すれば確実に儲かる」、「何だか怪しいから手をつけないほうが良い」といった表面的な議論ばかりが飛び交っています。

仮想通貨市場は今後も成長するでしょうし、ビットコインなどが決済手段として、誰もが当たり前のように使う日が将来的にやってくるでしょう。

だからこそ、いま投資をするにあたり、単に儲かりそうだからやるという考え方ではなく、しっかりとした知識を持った上で、投資するかどうかを判断してもらいたいのです。

この記事では、初心者ができる限りビットコインのことを理解できるように、技術的な側面の説明を極力省き、ごく初歩的な内容を解説します。

ビットコインに対して少しでも理解を深めていただければと思います。

 

ビットコインとはなにか?

ビットコインはインターネット上でやり取りされる、いわゆる仮想通貨の一つであり、世界で初めて誕生した仮想通貨でもあります。皆さんが普段財布の中に入れているお金とは違い、保管も送金も全てのやり取りを電子データで行ないます。

仮想通貨という呼び方が浸透していますが、電子データが暗号化されていることから、暗号通貨という呼び方が正確です。仮想通貨の英訳がcryptocurrencyであることからも分かります。

2008年11月、ナカモトサトシと名乗る人物がインターネット上に公開した論文に、暗号通貨ビットコインに関するアイデアが書かれていました。ナカモトサトシのアイデアをベースにビットコインが開発され、2009年にリリースされました。

 

実体のない電子データに価値が付いている

実体が無いというだけで、ビットコインが怪しいという先入観を持たれている方も多いと思います。

しかし、2017年12月には1BTCの価格が200万円に達したこともあり、実体のない仮想通貨に莫大な価値がつけられています。

また、2017年4月1日には改正資金決済法が施行され、その中で仮想通貨に財産的価値が認められました。
実際にビットコインで買い物ができる店舗もここ数年で増えており、ビットコインが市民権を得てきたと言っても良いでしょう。

これらの事実を受け止めた上で、やっぱり怪しいから手をつけないのか、少しずつでもいいからビットコインのことを知ってみようと一歩踏み出すのか、皆さんはどちらですか?

 

ビットコインの優れている点

国を問わず誰もが平等に使える通貨である

ビットコインは、円やドル、ユーロのように国が管理する通貨ではありません。どの国においても、誰もが平等に使えるものです。もちろん、その国がビットコインの価値を認めていればの話ですが。

ギリシャのように、国が財政破綻することもあります。そのような時に、国が発行する通貨自体に価値があると言えるでしょうか。

日本も他人事ではありません。借金まみれの日本において円が本当に価値のある通貨かといえば、それも疑問です。

現状では国が発行する通貨が絶対的な基準になっていますが、将来的にはビットコインをはじめとした仮装通貨が、世の中に広く浸透する可能性もあるのではないでしょうか。

 

送金コストが安い

皆さんが銀行で振り込みを行う場面をイメージしてみてください。銀行振込には手数料がかかります。手数料は、皆さんが銀行に支払っているコストです。

商品やサービスの支払いの際に誰かにビットコインを送るとします。その際、銀行のような仲介業者がいるわけではなく、個人の間で直接支払いを行います。

そのため、銀行を介するよりも圧倒的に手数料を安くできるのです。

 

ビットコインを持つことにリスクはないのか?

つい最近起きたcoincheck(コインチェック)の仮想通貨流出問題を見ると、やっぱり仮想通貨は危ないと思われた方も多いでしょう。この事件の後、あらゆる仮想通貨の価格が下落したことが物語っています。

しかし、coincheck(コインチェック)で仮想通貨が流出したからといって、仮想通貨自体の安全性が脅かされたわけではありません。

それは、仮想通貨のブロックチェーン技術と深く関連しています。

 

ビットコインの取引記録の改ざんは不可能

ビットコインの優れた技術の一つが、ブロックチェーン技術です。ブロックチェーンは何かと言うと、10分間で起きた取引のかたまり(ブロックという)を、1本のチェーンに繋げているものです。

1個1個のブロックをチェーンにつなげる際には、マイニングと呼ばれる承認作業が必要です。このマイニングを行う人たちがマイナーです。ビットコインを使ってあらゆる取引ができるのは、マイナーがいてくれるからです。

マイニングを行うには、ハイスペックなコンピューターを使った計算が必要であり、マイナーが計算を終えた時点で、承認作業が完了し、そのブロックがチェーンに繋がれていきます。

このブロックチェーン技術があるからこそ、後からチェーンの中に割り込んで、取引記録を書き換えることは不可能です。

ビットコインは特定のサーバーで管理されているわけではなく、ネットワークに参加しているコンピューター同士が管理する仕組みです。そのため、仮に改ざんを目論む人がいても、ネットワークに参加する全てのコンピューターに干渉しなければなりません。このようなことは現実的に考えて無理なのです。

ビットコインのネットワーク自体がハッキングされたことがないことから明らかなように、ブロックチェーン自体は絶対に破られることのない強固な壁のようなものです。

 

coincheck(コインチェック)で起きたことはなにか?

国内大手の仮想通貨取引所であるcoincheck(コインチェック)で、2018年1月に仮想通貨NEM(ネム)が約580億円相当流出する事件が起きました。事件には北朝鮮が関与した疑いがあるといった噂もありますが、真相は定かではありません。

このような事件が起こると、「やっぱりビットコインは危ない」といって、ビットコインに手をつけるのを辞めてしまう人もいます。

しかし、ハッキングを受けたのは仮想通貨NEM自体ではなく、仮想通貨を取り扱うcoincheck(コインチェック)社のサーバーです。coincheck(コインチェック)では、お客さんが買った仮想通貨をウォレットに保管していましたが、そこのウォレットから奪われたというわけです。

この事件の真相は、NEMの仕組みに欠陥があったわけではなく、NEMを取り扱うcoincheck(コインチェック)の管理体制に問題があったのです。

 

ビットコイン・仮想通貨は今後どうなる?

いまや世界に1,000種類以上も存在する仮想通貨。

ビットコインは決済手段として優れた機能を持ちますが、それでも色んな課題を抱えています。最近は利用者が増えたことから、送金詰まりという問題があり、ビットコインキャッシュのようなハードフォーク(既存のブロックチェーンから分裂して新たな仮想通貨が生まれること)も発生しています。

ビットコインが仮想通貨として完成形かと言われると、そうではありません。ビットコインを凌駕する新たな仮想通貨の開発に、様々な人たちが挑戦している状態です。その中から、スタンダードとしてみんなから広く受け入れられる仮想通貨が現れるかもしれませんし、ビットコインが仮想通貨として不動の地位を維持するかもしれません。

いずれにしろ、仮想通貨が今後も成長産業であることは変わりません。

ビットコインや仮想通貨のことを正しく理解した上で、今後の付き合い方を自分で判断していただきたいのです。